先に投稿しました岡山への訪問が決まったとき、せっかくなら、今、松屋銀座さんとのお取り組み託して頂いたデニムがどのように作られているのか、この目で見てみたいと思い、少し足を延ばして広島へ伺いました。
あ以前、松屋銀座さんでご挨拶させていただいた三陽染工のYさんにご連絡すると、「ぜひお越しください。」と温かく迎えてくださいました。

工場を少し見学させていただくだけのつもりでおりましたが、Yさんと一緒に工場長さんもご案内くださり、各工程には担当の方が待っていてくださり、一つひとつ丁寧に説明してくださいました。
縦糸が張られ、横糸が入り、一枚のデニムへと織り上がっていく工程。大きな機械が動く一方で、人の目で糸の張りを確認し、生地に付いた小さな埃を1つ1つ取り除く作業まで、実際に拝見することができました。

工場の中はとても暑く、その中で真剣にものづくりと向き合う皆さんの姿から、一枚のデニムがたくさんの手と技術によって生まれていることを感じました。

もう一つ、この訪問での目的がありました。
それは、作り手である山陽染工さんに、直接ご報告したいことがあったからです。
現在、このデニムにある加工を施す試みをしています。それは、デニム本来の表情や風合いを変えることにもつながります。
以前から、大切に作られたデニムの表情を変えてしまうことは、作り手の皆さんに対して失礼ではないだろうか、という思いが心のどこかにありました。
そこで今回、その加工を施したデニムをご覧いただき、私が感じていた迷いも率直にお伝えしました。
すると、「どうぞ好きに料理してください。」と笑顔でおっしゃってくださいました。
その言葉に気持ちがすっと軽くなり、安心して制作を進めていこうと思うことができました。

さらに、作品で考えているフリンジの表現についても、素材を知り尽くした生産者だからこそのアドバイスをいただき、とても実りある時間になりました。




今回、実際にデニムづくりの現場を拝見して改めて感じたのは、一枚のデニムの背景には、多くの方の技術と、手間を惜しまない仕事があるということ。
その背景ごと大切に受け取りながら、NINOらしいアップサイクル作品へとつなげていきたいと思います。