ベランダ便り

ある日の夕方、晩ごはんの支度でキッチンに立っていると、

「ママ!!静かに、急いで、こっちに来て!!」と、リビングから娘の声。

皮剥き途中だったニンジンと包丁を置き、

言われた通り、そーっと、急ぎ足でリビングに行くと、

声も無く、ただベランダの方を指を差す娘。

その指の差す先には、美しい白い鳩がおりました。

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息子がこっそり種まきした朝顔は、あれからすくすく成長し、

たくさんの花を咲かせました。

朝起きて一番に窓を開け、ベランダのこの朝顔を目にすれば、

たとえ暑くても、爽やかな気持ちで一日がスタートしたものでした。

今は花の時期を終え、いくつかの実を付けています。

こっそり種まきした息子は、

こんどは種の収穫を楽しみにしています。

実が熟すのを、今か今かと心待ちに日々観察しています。

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昨晩の夜空。

薄雲の隙間から幻想的な光を放っていた十五夜お月さまの翌日は、

フルフェイスで煌煌と輝くお月さまでした。

(写真:我が家のベランダから娘が撮影)

生き物の気配を感じられたり、

いくらかの植物を育てたり、

朝に夕に空を眺めたり、

我が家のベランダは、とても小さなスペースではありますが、

これが有ると無いとでは大違い。

ともすると味気ないマンションでの生活に、

自然の彩りをもたらしてくれる大切な場所です。

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