自分だけのスタイル

フジコ・ヘミングの時間のお話を再び。

この映画を観たかった理由の一つがドキュメンタリーだったこと。日常を追う映像の中に、必然的に住まいの様子や日々の装いを見られると思ったから。もう10年以上も前のことになるけれど、とある番組でフジコヘミングの装いに衝撃を受けた私は、再びあの感覚を味わいたいと期待して。

実際、映画の中に映し出されるそれは、期待してた通りに素敵だった。フジコヘミングの演奏と同じように誰のものでもないスタイル。雑誌の中や流行のお店に溢れている雰囲気とはまるで違ったスタイル。世間の大多数の好みに迎合していないかもしれないけれど、とても素敵で魅力的だった。

結局、大切なのは誰かの好きでは無く自分の好きをしっかりと知ること。自分で選択した自分だけのユニークな道を歩んでいくことが、演奏にしても装いにしてもインテリアにしても魅力的に映る。内側から発せられる光があるのだと思う。

続きを読む →